DNV-風力発電所への地震の影響に取り組む共同産業プロジェクトを発足

DNVは、エネルギー・品質保証分野における独立したエキスパートとして、地震の影響を勘案した風力発電所設計の確実性の向上を図る、新規ジョイントインダストリープロジェクト(JIP)を立ち上げました。

このACE2 JIPは、「地震と台風を考慮した風車設計規格の共同開発プロジェクト (“Alleviating Cyclone and Earthquake Challenges” (ACE) JIP)」のフォローアッププロジェクトとして、前回のプロジェクトでは未実施の地震関連の課題を徹底的に探究します。ACE2 JIPでは、主要なテーマとして、減衰と液状化といった地盤工学的側面、ジャッキアップ作業船、地震荷重評価の詳細、地震に関する台湾および日本に特有なニーズを取り上げます。プロジェクトの成果を活用し、顧客の皆様から寄せられた意見と最新の知見を反映して、風力発電所の耐震設計に関する推奨プラクティス「 DNV-RP-0585 」を更新する予定です。

Kim Sandgaard-Mørk, Executive Vice President for Renewables Certification at DNV

DNV リニューアブルズ認証部門担当副社長キム・サンドガード・モークは、「世界全体の洋上風力設置容量の予測を見ると、欧州は、2030年代にはアジアに、2040年代には北米に追い抜かれるものと予想されます。」と説明します。「特にアジアおよび米国の風車および洋上変電所には、地震の影響といった厳しい自然条件を勘案した設計が要求されます。業界が協力して取り組 むことにより、今後、地震多発地帯に位置する風力発電所にとって財務的な堅牢性が高まっていくでしょう。」

DNVの鋼構造設計責任者マーカス・クローズは、「プロジェクトのキックオフミーティングには、業界にとって共通の挑戦に取り組むために、ワールドクラスの専門家が集結しました。重点分野の一つは、日本の環境条件でしょう。海岸線の長さは世界第6位、政府は2030年までに洋上風力10GW導入実現という野心的な目標を掲げています。したがって、台風、地震、津波のリスクは、プロジェクト設計ライフサイクルにおいて細心の注意を払う必要があります。日本から多数のパートナーの参加を得たことを嬉しく思います。プロジェクトの成果は、関係するすべての市場において議論と事業化判断を加速するでしょう。」と述べています。

ACE2 JIP launch            

キックオフミーティングに出席したパートナー企業は、CDEE、 Equinor、Jan de Null、 鹿島建設、大林組、Ørsted、Penta-Ocean、Shell、清水建設、 Siemens Gamesa、大成建設、Van Oord、 Vestasです。

今後も参加企業が増えることが期待され、JIPでは4月末まで同じ条件でパートナーを募集しています。詳細については、Marcus Klose までお問い合わせください。