新しい評価サービスのリリースについて

DNVはESGプロジェクト適格性評価サービス(マスターSPO+ANNEX)を開発しました。

従来は、予め資金使途(グリーンプロジェクト)を特定した“グリーンファイナンス評価”が主流でした。


しかし、近年、継続したグリーンファイナンスの発行や、ソーシャル、サステナビリティまたはトランジションファイナンスを通じて同一の発行体(借り手)の様々なサステナビリティ事業を網羅的に市場に訴求したいという発行体(借り手)サイドのニーズの高まりを受け、”グリーン(ソーシャル、サステナビリティまたはトランジション)ファイナンス・フレームワーク評価” (以下、フレームワーク評価)が主流になりつつあります。


一方、DNV ビジネス・アシュアランス・ジャパン株式会社(以下、DNV)は、投資家はじめ様々なステークホルダーとの対話を通じ、「投資(融資)判断を行う際の環境改善効果や社会貢献をよりクリアに把握したい」という期待や、発行体(借り手)が特定のファイナンスのサステナビリティ性を確保したいという観点から、一度フレームワーク評価を受けた発行体(借り手)であっても、次回ファイナンスの資金使途となる具体的なESGプロジェクトに対して第三者評価を取得することへのニーズが高まっていることを認識しました。


このような期待、ニーズに柔軟に対応するため、DNVは「ESGプロジェクト適格性評価サービス」を開発しました。


この「ESGプロジェクト適格性評価サービス」は、既存のフレームワーク評価図書(セカンド・パーティ・オピニオン等)をマスター図書(マスターSPO)として位置づけ、そこから抽出される、次回ファイナンスの充当対象のESGプロジェクトにフォーカスし、追加的に適格性評価を行った評価書を附属図書(ANNEX)と位置づけて発行し、対象プロジェクトのグリーン(ソーシャル、サステナビリティまたはトランジション)性の確保や、次回ファイナンスにおけるより具体的な環境貢献の指標や削減効果をクリアにすることを企図したものになっています。


「ESGプロジェクト適格性評価サービス」では、例えばグリーンボンドの場合、グリーンボンド原則の核となる4要素の中の2つ(「要素1.調達資金の使途」、「要素4.レポーティング」に必要な環境改善効果)について、詳細な評価結果が含まれることになります。既にフレームワーク評価で確認済みの項目(発行体情報、発行体の環境戦略や方針、要素2.プロジェクトの評価及び選定、要素3.調達資金の管理、等)については、次回ファイナンスにおいて、重要な変更が無いことを確認の上、マスター図書を引用する形式を採用し、適格性評価済みとして位置づけます。


DNVではこの新しい評価サービスが、発行体にとって一貫した、組織のサステナビリティ活動を網羅したESGファイナンスの活用の更なる支援になると共に、投資家や市場関係者にとって、従来のフレームワーク評価では分かり難い部分だった、次回ファイナンスにおけるESGプロジェクトの特定とその環境改善効果が、より明確になるという点で、ステークホルダーの期待、ニーズへの対応を両立させることが出来ると考えております。


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■DNVについて
DNV は、150年間続くあらゆるリスクマネジメントに関する様々な活動を行う先駆的国際機関として、世界100ヶ国以上、300の事務所、85もの様々な国籍を持つ16,000人のスタッフが認証、アセスメント、船級等々の分野でサービスを提供しています。積極的に研究開発へと継続的に投資しているため、従業員は高度な専門性と資格を有する集団としてサービスを提供することが可能となっています。