キリンホールディングスのソーシャルファイナンス・フレームワークの評価を実施
DNVは、キリンホールディングス株式会社のソーシャルファイナンス・フレームワーク及び関連するファイナンスに対して、評価を行いました。
キリン・ソーシャルファイナンス・フレームワーク SPOより
キリンホールディングス株式会社(以下、キリンホールディングス)は、キリンビール株式会社、キリンビバレッジ株式会社、Lion Pty Ltd、協和キリン株式会社、メルシャン株式会社、Coca-Cola Beverages Northeast, Inc.、協和発酵バイオ株式会社等によって構成されるキリングループの持株会社です。日本及びアジア、オセアニア地域を中心に、祖業より培った発酵・バイオテクノロジーを生かし「食領域」(酒類・飲料事業)と「医領域」(医薬事業)に加え、2つの中間領域である「ヘルスサイエンス領域」(ヘルスサイエンス事業)を展開しています。
キリンホールディングスは2020年にグリーンボンドを発行して以来、これまでソーシャルボンド(2022年)、トランジション・リンク・ローン2回(いずれも2023年)、ソーシャルボンド(2023年)を実行し、ESGファイナンスを活用した環境・社会課題の解決に積極的に取り組んできました。
キリンホールディングスは、長期経営構想「キリングループ・ビジョン2027」において、「食から医にわたる領域で価値を創造し、世界のCSV先進企業となる」ことを目指しています。また、企業としての成長と、社会が抱える課題の解決を同時に実現するために、事業活動そのものが社会課題解決となるCSV(Creating Shared Value=共通価値の創造)を実践することが重要と考え、CSVを経営の根幹に据えて、社会に良いインパクトをもたらし、持続的に成長することを目指しています。この「キリングループ・ビジョン2027」の長期非財務目標として、「CSVパーパス」を策定しました。「CSVパーパス」とは、社会と価値を共創し持続的に成長するための指針であり、今回、「CSVパーパス」に掲げる「健康」における社会課題の解決に取り組むとともに、社会的価値と経済的価値を創出し、社会と共に持続的な成長をつづけていくために必要な資金をソーシャルボンドとして調達するため、2023年に「キリン・ソーシャルボンド・フレームワーク」を策定し、さらに今回「キリン・ソーシャルファイナンス・フレームワーク」(以下、フレームワーク)として改訂し、取り組みを拡大しています。
キリンホールディングスは、DNVビジネス・アシュアランス・ジャパン株式会社(以下、DNV)にフレームワーク評価を委託しています。DNVは外部レビュー機関として、適格クライテリアのソーシャル性について、現在資本市場において幅広く認知されている以下のソーシャルファイナンスの原則やガイドラインで定められる4つの核となる要素を参照もしくは適用し、キリン・ソーシャルファイナンス・フレームワークの適格性を評価しました。
ANNEX -SPOより
DNVは、ソーシャルファイナンスを通じて調達する資金が、SBP・SLP・SBGLで示される以下の適格プロジェクトに充当される計画であることを確認しました。具体的には、キリンホールディングスが全世界の人々のより多くの健康課題の解決を通じて更なる経済的価値・社会的価値を創出するための、ファンケル株式会社(以下、ファンケル)の株式取得です。
資金使途対象はファンケルの株式取得額(買収額)のうち、SBP・SLP・SBGLに適合する事業セグメントや商品売上高の割合を按分した額をソーシャルファイナンスの充当可能額(評価額)として試算・設定し、その一部にソーシャルファイナンスによる調達資金を全額充当する予定です。
DNVは、キリンホールディングスが試算した充当可能額(評価額)の結果を確認するとともに、その結果の範囲内で資金調達を行う予定であることを確認しています。
(以上、報告書サマリーからの抜粋)
詳細は、サステナブルファイナンスリスト(評価実績)より、ご覧ください。
関連情報:
- 「キリン・ソーシャルファイナンス・フレームワーク」策定のお知らせ | 2025年 | キリンホールディングス
- キリンホールディングスのサステナブルファイナンス・フレームワーク評価を実施(dnv.jp)
DNVはグローバルで活動する第三者評価機関として、環境・社会に対する高い技術的な知見と豊富な経験を活かし、あらゆるESGファイナンスへの第三者評価の提供を通じて社会的責任を果たしてまいります。
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