QMS、EMSおよびQE統合システムの2015年版 内部監査 1/4

今回シリーズでは、「2015年版の内部監査」を中心にご案内を進めて行きたいと思います。

前4回シリーズでは、「移行監査までのプロセス」について、概論を進めました。今回シリーズでは、「2015年版の内部監査」を中心にご案内を進めて行きたいと思います。

2017年度に移行監査を予定されておられる組織は、以下のような進捗ではないかと推測します。

・マニュアルや主要な管理文書の一通りの見直しが終了、もしくは作業中
・経営層も参画し、「取り込み取組むべきリスクと機会」を策定、もしくは作業中


事務局としては、そろそろ「仮運用」も視野に入れ準備を始めているのではないでしょうか。今回の4回シリーズでは、「QMS、EMSおよびQE統合システムの2015年版 内部監査」についてご紹介したいと思います。 

QMS、EMSおよびQE統合システムの2015年版 内部監査 1/4-1

移行監査に向けて、組織は以下を確実に実施する事が必要です。
・2015年版における、内部監査の要求事項の確認(QMSとEMSの旧規格⇒2015年版)
・2015年版の内容を理解した内部監査員の育成
・2015年版の要求事項に対応した内部監査の実施

内部監査についての要求事項「9.2 内部監査」の詳細な内容は、QMS、EMS共にそれぞれの旧規格の内容と殆ど変化はないようですので、実質的には上記2と3が移行作業のポイントになります。


A. 内部監査員の育成

これは各組織において、さまざまの方法があると思われます。外部の教育機関によるトレーニングを利用する、事務局が中心となって社内教育で徹底する、外部トレーニングと社内教育展開を併用する等、皆さんもそれぞれ計画されていると思います。 一方これまでの内部監査を振返り、以下のような悩みや課題を感じられておられる組織も多いのではないでしょうか。

・儀式的な内部監査になってしまっている、効果が感じられない
・指摘事項の数が少ない
・いまだに文書や記録の承認の有無、記入漏れの指摘事項に終始している

このような状況は、2015年版への移行のタイミングを「内部監査員の再教育」と位置づけて、この機会に何とか改善したいところでしょう。


B. 内部監査の実施

上記のような内部監査員の再教育を経て2015年版の要求事項に基いた内部監査を確実に実施し、移行監査では2015年版の要求事項に適合しているエビデンスをしっかりと披露したいところです。内部監査は「9 パフォーマンス評価」の要求事項に含められている事にあらためて注目して下さい。QMSもEMSも2015年版では、「プロセスをもとにしたマネジメントシステムの確立(箇条4.4参照)」が求められています。ですので2015年版への移行の機会に、「プロセスアプローチによる内部監査」をしっかり実施したいものです。この事からも上記Aは大切です。

上記の内容を受けて、次回以降は以下のような構成で、有効な内部監査についてご紹介していきたいと考えています。
2/4 2015年版QMSの特徴的な要求事項に注目しながら、内部監査時のポイントを紹介
3/4 2015年版EMSの特徴的な要求事項に注目しながら、内部監査時のポイントを紹介
4/4 QMSとEMSの統合システムを導入されている組織を対象とし、内部監査時のポイントを紹介

上記4/4については、DNV GLが提供している内部監査員_統合コースでも提供しています。内部監査を含む移行計画のご参考にして頂きたいです。 

QMS、EMSおよびQE統合システムの2015年版 内部監査 1/4-2

※ IA:内部監査、MR:マネジメントレビューをそれぞれ示しています。


【各サービスの詳細】

①「規格解釈 基礎コース」「差分コース」:2015年版の要求事項の
  理解、旧規格からの差分を理解し、文書等の改定につなげる。
②「経営者コース」:箇条4.1/4.2⇒6.1、および箇条5について、
  経営層による理解につなげる。
③「第1回目ギャップ分析」(計画段階にて、任意):仮運用等の
  実績を積む前に方向性の確認につなげる。
④「2015年版におけるプロセスアプローチ」:プロセスを確立し
  PDCAをどのように回すのか、QMSのみならずEMSのプロセス
  アプローチについて解説
⑤「2015年版 内部監査員コース」:2015年版の内容にそった
  内部監査員コース、統合システムについてもコース設定有。
⑥「第2回目ギャップ分析」:移行監査6ヶ月目の最終チェック(任意):
  移行監査受審に向けた最終チェックにつなげる。
⑦「移行監査」実施⇒計画どおり、2015年版要求事項への移行完了


詳細につきましては下記のアドレス、もしくは弊社担当営業に御連絡下さい。
 japan.info@dnvgl.com (または078-291-1321まで)


++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++
「差分解説コース」に関する情報・お申し込みはこちらから





お問い合わせ
ご質問・お問い合わせは
神戸事務所(本部)【受付時間 土日祝を除く9:00-17:00】
078-291-1321または japan.info@dnvgl.comまで
お気軽にお問い合わせください。

【2015版対応有料トレーニング】

状況に応じたコースをご用意しています。詳細・お申込みはこちらお申し込みはこちら2015版対応有料トレーニング
上記だけでなく、個々のお客様のマネジメントシステムに応じた「訪問型トレーニングサービス(インハウストレーニング)」を開発・提案させて頂く事も可能です。